●睡眠の生理 睡眠に関する研究はここ50年位の間に急速に進められてきたが、未だ解明されていない点も少なくない。 私たちは夜になると眠くなって寝床に入り翌朝になって目覚めるが、睡眠中どのような変化があり、どのような経過をたどっているかについては自分自身で知ることはできない。 (1) 睡眠の経過と状態 睡眠の経過を脳波から見ると次のようになる。
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(2) レム睡眠とノンレム睡眠 睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に大別される。
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(3) 体内時計と睡眠 現代社会の生活では、多くの人は夜が明け朝になって目覚めてこまごまとした用事を終えて朝食をとり、昼間の日常生活に精を出し、昼食をとり、夕方になって夕食をとり、夜半には眠くなって床に就き睡眠をとる。このようなごく普通の社会人としての動きを1日24時間に割りふりして生活をしている。 また休日には朝寝をしたり、行楽のために早朝に起きたりして、自分の生活設計を立てながら社会人としての快適な日常生活をしている。そして、1日24時間には何の不自由も疑問も感じていない。 しかし、私たちに総ての社会的な生活上の規則がなくなった場合、つまり極地や地下室の生活をして時計などすべての制約をなくした場合にはちょっと様子が変ってくる。 このような条件下では私たちがもともと体内にもっているリズム(体内時計)に従って寝起きするようになる。一定の時間がくると眠くなり、目覚め、腹が空いて食事をとる。これはまた大変快適なものである。しかし、この場合は1日は25時間のリズムで動いている。私たちはもともと25時間を1日としてあるべきところを社会生活上の必要から24時間の生活をしているのである。 またこの1日25時間の中で眠くなる時が2度ある。昼食後に軽い眠気を覚えるのはこの現れである。私たちは軽い昼の睡眠と深い夜の睡眠の2つの睡眠時間を持っているからである。 半日リズムといわれるのはこのことによる。外国旅行などで時差があり、眠られなくなるのは体内時計が社会的(社会時計)な変化についていけずに起きる現象であり、赤ちゃんや老人の眠りが成人と異なるのは、この時代には社会的制約が少なく体内リズムによることが多いからである。 |
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(4) 加齢と睡眠の変化 動物は新生児ほど長い時間眠り、成長するにつれて眠りの時間は短くなる。人間の場合も同様で年齢と睡眠時間には相関が見られる。
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(5) 睡眠の個人差について
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