白崎枕コレクション1,000余点に
古書・博物館などの枕を加えて写真紹介
写真 古枕散歩
白崎繊維工業株式会社 研究室  白崎繁仁

 

第5回 竹 枕

【 竹 枕 】

  竹枕は竹を主材にした枕である。竹は太いもの、細いものなど種類が多いので、それぞれの特質を生かして、古くから産地ごとにいろいろな形や仕様の枕が作られている。竹枕は冷涼感があるので夏季用が多い。
 太い竹を半切にした半円形(NO.807,808)、これにさまざまな仕様を加えたもの(No.802,803,811)、細い竹を編んだり(N0.806)組み合わせ(N0.801,810)たりしたもの、竹ひごを編んだもの、
角形(N0.812)、平形(No.804,809)丸形(N0.805)に作られたもの、籐枕に組込まれたもの、竹根を加工したもの、細い竹を1cmほどに輪切にしパイプ状にして詰め物材としたものなど種類が多い。
 竹(イネ科タケ亜科)多年生常緑木本で茎は木質化、隆起した藤がある。アジアに多く、世界で40属600種ほど、日本でも12属150種ほどがある。現代でも竹の産地では特産品としていろいろな竹枕が国内外で作られている。中国河南省の約2400年前の古墳から竹と木で作られた枕が出土している。これは両端が板でこれに割竹を並べてとりつけてあり、形が“方形枕”に似ているので“準方形枕”と呼ばれている(図1)。
これと似た枕は現代でも見られる形である。


図1 中国春秋時代(BC771〜221)の竹木枕



赤外線灯室の竹枕



図2 唐「玄宗吹笛図」の一部・竹根枕(丘峰画)

図1,2 出典「中国文花のルーツ(下)」郭伯南他著、
東京美術・人民中国雑誌社共編



湯治場での竹枕
【 竹 枕 】

No.801

No.802

No.803

No.804

No.805

No.806

No.807

No808

No.809

No.810

No.811

No.812

No.813

No.814

No815