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第2回 組木枕・詰め物枕 |
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【組 木 枕 ( 組 み 合 せ 枕 )】 組木枕(組み合せ枕)はさまざまに加工された木を材料として作られたり、木を主材に草、竹、籐、革、陶器、金属などを副資材として作られた枕などとした。分類上無理があると思われたが適当な方法も見当たらないことから、とりあえずこのように分類してみた。何れは細分すべきものではと思っている。 木質材料の加工が多様であり、複数の材料を使用することで各々の材料の特質を利用できることからさまざまな枕がある。当時(江戸〜大正)の多品種少量生産的な枕といえる。職人の手によらず自ら作られたものと思われる枕が多いのもこの特徴でもある。 木をさまざまな形に組み合せたもの(No.112,113,114,118,119,120)、これに小枕をつけたもの(No.101,105,106,108など)、飾りの細工をしたもの(No.102,103,104,109,111など)、縁起のよい彫刻をしたもの(No.110)、船底形(No.109)、平底形・大小・高低など多様である。木と竹の組合せ(No.107,126,127,128,130など〉、木と籐(No.122,123,124など)、木と革(No.134)、木と竹と革(No.135)、木と草と草(No.136)、木と陶器(No.131,132, 133)、木と金属と繊維(No.137、138,121)、木と竹と紙(No.125)、木と竹と繊維(No.129)など種類が多い。 明治35年(1902年)の中川商店発売品目録にある日本枕(組木枕)が男子用1円30銭と1円60銭、婦人用1円20銭と1円50銭、送料百里以内12銭、百里外24銭とある。叉改良枕(組木枕)では1円40銭、1円60銭、1円70銭と台木の塗で段階があるが、「値段史年表(明治、大正、昭和)」(週刊朝日編、朝日新聞社、平成元年刊)によると、明治35年では白米10kgl円19銭、アズキ1升11銭、足袋白キャラコ10銭、天どん8銭、入浴料2銭5厘、東京国立博物館の観覧料5銭、上野動物園入園料4銭などとあり、明治33年(1900年)の小学枚教員の初任給が10〜13円とあるので、この枕は安い方ではない。 |
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No.101 |
No.102 |
No.103 |
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No.104 |
No.105 |
No.106 |
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No.107 |
No.108 |
No.109 |
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No.110 |
No.111 |
No.112 |
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No.113 |
No.114 |
No.115 |
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No.116 |
No.117 |
No.118 |
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No.119 |
No.120 |
No.121 |